名鉄東岡崎駅周辺の現況
1.都市機能特性
1)人口・世帯数の動向
東岡崎駅周辺地域を、乙川北地区(康生町、康生通、唐沢町、島町、菅生町の5町)、鉄道北地区(上明
大寺町、明大寺本町、吹矢町の3町)、鉄道南地区(明大寺町、久後崎町の2町)の3地区に区分し、人口・
世帯数等の動向を整理することで、岡崎市の中で当該地区が居住の場として果たしてきた役割を把握する。
■ 人口・世帯数の動向検討地区図
A:乙川北地区
B:鉄道北地区
C:鉄道南地区
①人口の動向
■ 地区別人口では近年増加傾向へと転じているが、町別では乙川北・鉄道北地区の多くが減少又は横這い
■ 世帯数は概ねの町で増加又は横這い
■ 市平均を上回る各地区の高齢者割合(特に乙川北・鉄道北地区で高い)
・地区別人口の推移を見ると、各地区とも減少傾向にあった人口が、乙川北地区及び鉄道南地区では平成7
年を境に、鉄道北地区では平成 1 2 年を境に増加へと転じている。
・これら人口の推移を町別で見ると、鉄道南地区では2町とも増加を示すものの、乙川北地区では康生町、
鉄道北地区では明大寺本町といった特定の町で増加する以外、多くの町で減少又は横這いが続いている。
・次に、地区別世帯数の推移を見ると、各地区とも平成7年を境に増加へと転じており、町別に見ても概ね
の町で増加又は横這いにある。
・平成 1 5 年現在の高齢者(6 5 歳以上)人口割合を見ると、岡崎市(額田町を除く)平均約 1 4 %と比較
し、乙川北地区約 2 7 %、鉄道北地区約 2 4 %、鉄道南地区約 1 9 %と各地区とも市平均を上回っている。
■ 地区別・町別人口の推移(昭和 55 年∼平成 17 年、単位:人)
人口(人) 世帯数(世帯)
地区 町名 昭和
55 年
60 年 平成
2 年
7 年 12 年 17 年 昭和
55 年
60 年 平成
2 年
7 年 12 年 17 年
康生町 771 699 649 607 723 896 234 223 229 236 297 391
康生通 1, 225 1, 105 931 879 836 797 413 396 350 335 339 347
唐沢町 109 101 89 70 72 61 39 35 35 25 27 24
島町 53 48 37 26 20 14 18 17 15 11 11 7
菅生町 461 477 487 414 394 366 143 160 169 154 157 166
5 町計 2, 619 2, 430 2, 193 1, 996 2, 045 2, 134 847 831 798 761 831 935
乙川北
地区
伸び率 1. 00 0. 93 0. 90 0. 91 1. 02 1. 04 1. 00 0. 98 0. 96 0. 95 1. 09 1. 13
上明大 寺町 176 138 104 83 83 74 62 51 39 34 34 32
明大寺 本町 718 624 567 507 454 527 223 198 188 167 171 237
吹矢町 480 435 380 351 338 341 167 151 149 135 137 148
3 町計 1, 374 1, 197 1, 051 941 875 942 452 400 376 336 342 417
鉄道北
地区
伸び率 1. 00 0. 87 0. 88 0. 90 0. 93 1. 08 1. 00 0. 88 0. 94 0. 89 1. 02 1. 22
明大寺町 - - 7, 727 7, 469 7, 888 8, 141 - - 2, 899 2, 881 3, 189 3, 460
久後崎町 1, 203 1, 288 1, 226 1, 230 1, 220 1, 307 422 475 472 487 527 591
2 町計 1, 203 1, 288 8, 953 8, 699 9, 108 9, 448 422 475 3, 371 3, 368 3, 716 4, 051
鉄道南
地区
伸び率 - - 1. 00 0. 97 1. 05 1. 04 - - 1. 00 1. 00 1. 10 1. 09
*昭和 6 0 年以前の明大寺町の 人口・世帯数 は、土地区画整 理事 業による字界変更前 のため、平成 2 年以降の 町別指標比較 は行 えない
(資料:住民基本台帳及び外国人登録人口)
■ 町別人口の推移(昭和 55 年∼平成 17 年) ■ 町別世帯数の推移(昭和 55 年∼平成 17 年)
A A
A A
A
B
B B C
C
各 地 区 町 別 世 帯 数 の 推 移
0 200 400 600 800
昭和55年 60年 平成2年 7年 12年 17年 明大寺町を除く
町別世帯(世帯)
2, 800 3, 000 3, 200 3, 400 3, 600
明大寺町(世帯)
康 生 町 康 生 通
唐 沢 町 島 町
菅 生 町 上 明 大 寺 町 明 大 寺 本 町 吹 矢 町 久 後 崎 町 明 大 寺 町
各 地 区 町 別 人 口 の 推 移
0 500 1, 000 1, 500
昭和55年 60年 平成2年 7年 12年 17年 明大寺町を除く
町別人口(人)
7, 000 7, 500 8, 000 8, 500
明大寺町(人)
康 生 町 康 生 通
唐 沢 町 島 町
菅 生 町 上 明 大 寺 町 明 大 寺 本 町 吹 矢 町 久 後 崎 町 明 大 寺 町
2)商業機能の動向
調査地区の土地利用現況より、商業業務機能の立地が多く見られる鉄道北地区(上明大寺町、明大寺本町、
吹矢町の3町)における商業指標の動向等を整理することで、岡崎市の中で商業業務地として当該地区が果
たしてきた役割を把握する。
※ 鉄道北地区には、明大寺本町の一部(字川端、字上郷中)も含まれるが、商業統計等の集計が町単位であるため、ここで は除外している。
■ 商業機能の動向検討図
■ 商業施設等立地状況図(平成 16 年現在)
■ 土地利用の変化動向図(昭和 59 年と平成 16 年の比較)
▼ 鉄道北地区では、居酒屋などの飲食店が主体の商業系施設と、
銀行などの業務系施設及び住宅が立地している
▼ 駅前の幹線道路から1歩中へ入ると、空
①商業機能の動向
■ 鉄道北地区(上明大寺町・明大寺本町・吹矢町の 3 町)の商業機能集積は岡崎市全体の約1%
■ 店舗数、従業者数、年間販売額の各指標が減少(市平均の従業者数、年間販売額は微増)
・平成 1 4 年現在の商業主要指標を見ると、鉄道北地区合計は商店数 5 4 店、従業者数 2 4 4 人、年間商品
販売額約 1 3 6 億円であり、岡崎市全体に対し鉄道北地区が占める割合は、商店数 1 .3 %、従業者数 0 .8 %、
商品販売額 1 .3 %となっていることから、鉄道北地区の商業施設集積は極めて低い状況にある。
・次に平成 6 年と 1 4 年の 2 時点における商業主要指標の推移を見ると、商店数は約 6 7 %、従業者数は
約 5 4 %、年間商品販売額は約 7 3 %と、全ての指標で減少しており、特に、従業者数及び年間販売額で
は、岡崎市平均が増加する中で鉄道北地区は減少を示している。
■ 鉄道北地区(3町)及び岡崎市平均の商業主要指標(平成 6 年と平成 14 年の比較)
店舗数 従業者数(人) 年間商品販売額(百万円)
区分 年次
合計 卸売業 小売業 合計 卸売業 小売業 合計 卸売業 小売業
平成 6 年 9 2 7 81 - - 2, 720 - -
上明大寺町
平成 14 年 4 0 4 29 0 29 191 0 191
平成 6 年 61 11 50 323 111 212 15, 413 12, 690 2, 723
明大寺本町
平成 14 年 43 5 38 193 44 149 12, 863 11, 103 1, 759
平成 6 年 11 1 10 46 - - 584 - -
吹矢町
平成 14 年 7 2 5 22 - - 541 - -
平成 6 年 81 14 67 450 - - 18, 717 - -
合計
平成 14 年 54 7 47 244 - - 13, 594 - -
地区伸び率 平成 14 年/ 6 年 66. 7% 50. 0% 70. 1% 54. 2% - - 72. 6% - -
平成 6 年 1. 6% 1. 4% 1. 7% 1. 5% - - 1. 9% - -
岡崎 市に 対し て当 該
地区 が占 める 割合 平成 14 年 1. 3% 0. 7% 1. 5% 0. 8% - - 1. 3% - -
平成 6 年 4, 934 1, 029 3, 905 29, 760 9, 391 20, 369 1, 001, 030 603, 132 397, 898
岡崎市
平成 14 年 4, 171 941 3, 230 30, 429 8447 21, 982 1, 064, 980 674, 723 390, 257
市伸び率 平成 14 年/ 6 年 84. 5% 91. 4% 82. 7% 102. 2% 89. 9% 107. 9% 106. 4% 111. 9% 98. 1%
*- は秘匿分
(資料:平成 6 年度及び平成 14 年度商業統計)
■ 鉄道北地区(3町)及び岡崎市平均の商業主要指標比較(平成 6 年と平成 14 年の比較)
②購買動向
■ 東岡崎駅周辺地区における買物割合は約1%
■ その他市内での買物割合が増加する中で、減少傾向にある東岡崎駅周辺地区及び康生・本町地区
・東岡崎駅周辺地区の購買動向を購買動向調査より、「買回品」「最寄品」「贈答品」ごとに買物割合を見
ると、平成 1 1 年度では東岡崎駅周辺地区が占める割合はいずれも1%程度となっている。
・平成3年、8年、1 1 年の3時点推移で見ると、東岡崎駅周辺地区では各品目とも買物割合は3分の1程
度に減少しており、その他岡崎市内では各品目とも増加する中で、東岡崎駅周辺地区は康生・本町地区と
ともに減少している。
*買回品:紳士服、婦人服、革靴、スポーツ・レジャー用品、電気製品 等
最寄品:台所用品、日常食料品 等
■ 岡崎市居住者の購買動向(買物割合)の推移(平成 3 年∼平成 11 年)
平成 3 年 平成 8 年 平成 11 年
買回品 3. 4 1. 8 1. 2
最寄品 3. 3 2. 5 1. 0
東岡崎駅周辺
贈答品 2. 8 1. 2 0. 9
買回品 34. 9 18. 2 7. 0
最寄品 10. 7 3. 6 1. 6
康生・本町
贈答品 64. 7 43. 5 31. 4
買回品 46. 9 67. 3 81. 9
最寄品 79. 4 88. 6 92. 9
その他岡崎市内
贈答品 18. 1 40. 7 53. 4
買回品 14. 8 12. 7 9. 9
最寄品 6. 6 5. 3 4. 5
市外
贈答品 14. 4 14. 6 14. 3
買回品 85. 2 87. 3 90. 1
最寄品 93. 4 94. 7 95. 5
岡崎市内合計
贈答品 85. 6 85. 4 85. 7
(資料:平成 3 年度、8 年度、11 年度購買動向調査)
■ 岡崎市内における購買動向の推移(平成 3 年∼平成 11 年)
買回品
0 20 40 60 80 100
平成3年 平成8年 平成11年
(%)
東岡崎駅周辺 康生・本町 その他岡崎市内 市外
最寄品
0 20 40 60 80 100
平成3年 平成8年 平成11年
(%)
東岡崎駅周辺 康生・本町 その他岡崎市内 市外
贈答品
0 20 40 60 80
平成3年 平成8年 平成11年
(%)
東岡崎駅周辺 康生・本町 その他岡崎市内 市外
商 店 数 の 伸 び 率 ( H. 14/ H. 6)
0. 44 0. 70 0. 64 0. 85 0. 00 0. 20 0. 40 0. 60 0. 80 1. 00 1. 20
上明大寺町 明大寺本町 吹矢町 岡崎市
従 業 者 数 の 伸 び 率 ( H. 14/ H. 6)
0. 36 0. 60 0. 48 1. 02 0. 00 0. 20 0. 40 0. 60 0. 80 1. 00 1. 20
上明大寺町 明大寺本町 吹矢町 岡崎市
商 品 販 売 額 の 伸 び 率 ( H. 14/ H. 6)
0. 07 0. 83 0. 93 1. 06 0. 00 0. 20 0. 40 0. 60 0. 80 1. 00 1. 20
2.都市交通の現況
1)公共交通
■ 自動車利用が増加する一方、鉄道・バスといった公共交通利用や自転車・徒歩が減少
■ 岡崎市人口の増加に伴い J R 岡崎駅利用者は増加する一方、名鉄東岡崎駅利用者は減少
■ 名鉄東岡崎駅利用者の代表交通手段はバス利用が減少する一方、自転車、自動車、徒歩の順に増加
・中京都市圏パーソントリップ調査(*1 、以下「P T 調査」とする。)より、岡崎市に関連する交通(発地又
は着地が岡崎市内にある交通)の代表交通手段( *2 ) 構成を見ると、第 1 回調査(S .4 6 )以降第 4 回調査
(H .1 3 )までに自動車利用は各調査時点で増加する一方、鉄道及びバスといった公共交通利用や自転車・
徒歩といった比較的短距離移動の交通手段が減少している。
・名鉄東岡崎駅及び J R 岡崎駅の乗車人員の推移を見ると、岡崎市人口の増加に伴い J R 岡崎駅乗車人員も
緩やかな伸びで増加しているが、名鉄東岡崎駅乗車人員は平成5年をピークに減少へと転じ、平成 1 6 年
度現在減少が続いている。
・名鉄東岡崎駅利用者の代表交通手段構成を見ると、バス利用が減少する一方、自動車の伸びは少なく、自
転車の増加が高い傾向にある。また、類似駅( *3 ) 利用者の代表交通手段構成を見ると、名古屋市内に存す
る神宮駅は徒歩利用、新岐阜駅ではバス利用に特化しており、新一宮駅及び知立駅では特化した傾向は見
られないものの、東岡崎駅と比較し、新一宮駅では自転車利用、知立駅では徒歩が多く、逆に東岡崎駅で
はバス利用が多く見られる。
*1 :パーソントリップ調査(P T 調査)とは、人(パーソン)の動き(トリップ)から、「どのような人が」「い
つ」「何の目的で」「どこから」「どこへ」「どのような交通手段で」動いたかについて調査し、1日のすべ
ての動きを捉えたものであり、昭和 4 6 年の第 1 回調査以降 1 0 年に1回の間隔で平成 1 3 年の第 4 回調
査が実施されている。
*:2 代表交通手段とは、1つのトリップの中でいくつかの交通手段を用いている場合、そのトリップの中で
利用した主な交通手段を代表交通手段としており、代表交通手段の集計上の優先順位は、鉄道→バス→自
動車→二輪(自転車・原付・自動二輪車)→徒歩の順となっている。
*:3 類似駅は、名鉄名古屋本線における既設駅より、東岡崎駅日平均乗降客数と同規模の駅を設定した。
■ 岡崎市関連交通の代表交通手段構成の推移
(資料:パーソントリップ調査)
■ 夜間人口と東岡崎駅及び岡崎駅の乗車人員の推移
(資料:岡崎市統計書(住民基本台帳及び外国人登録人口、各鉄道事業者統計))
■ 東岡崎駅利用者及び類似駅利用者の代表交通手段構成
(資料:パーソントリップ調査)
■ 類似駅日平均乗降客数(平成 16 年度)
駅名 日平均乗降客数(人)
東岡崎駅 37, 445
神宮前駅 34, 427
新一宮駅 32, 947
知立駅 31, 115
新岐阜駅 26, 174
(資料:名古屋鉄道)
岡崎市人口と名鉄東岡崎駅及びJR 岡崎駅乗車人員の推移
355 6. 8 4. 8
0 .0 2 .0 4 .0 6 .0 8 .0 1 0 .0
H .元 H .2 H .3 H .4 H .5 H .6 H .7 H .8 H .9 H .1 0 H .1 1 H .1 2 H .1 3 H .1 4 H .1 5 H .1 6
駅
乗
車
人
員︵
百
万
人
/
年︶
2 5 0 2 7 0 2 9 0 3 1 0 3 3 0 3 5 0 3 7 0
夜
間
人
口︵
千
人︶
夜間人口
東岡崎駅
岡崎駅
岡崎市関連交通の代表交通手段構成
8 .0 % 8 .3 % 8 .5 %
8 .9 %
1 .2 % 2 .0 % 3 .5 %
6 .8 %
6 4 .6 % 5 6 .4 % 4 6 .1 % 3 4 .2 %
1 .9 % 2 .3 % 3 .0 % 1 2 .1 %
1 2 .1 %
1 2 .0 %
9 .0 % 3 8 .1 %
2 6 .8 %
1 9 .0 %
1 5 .2 %
0 % 2 5 % 5 0 % 7 5 % 1 0 0 %
第4 回P T (H .1 3 ) 第3 回P T (H .3 ) 第2 回P T (S .5 6 ) 第1 回P T (S .4 6 )
鉄道 バス 自動車 原付・バイク 自転車 徒歩
駅利用者の代表交通手段構成(第3 回P .T .)
2 1 .6 % 2 2 .4 % 1 5 .9 %
3 3 .0 %
5 2 .3 % 1 6 .9 % 1 2 .6 % 4 .7 %
1 5 .0 %
7 .5 % 2 .0 % 4 .0 % 0 .9 %
4 .2 %
0 .8 % 1 7 .8 %
3 0 .5 % 1 1 .8 %
1 1 .5 %
7 .9 %
3 6 .4 %
6 6 .7 %
3 0 .7 %
4 1 .7 %
3 1 .4 %
0 % 2 5 % 5 0 % 7 5 % 1 0 0 %
東岡崎駅
神宮前駅
新一宮駅
知立駅
新岐阜駅
バス 自動車 原付・バイク 自転車 徒歩
駅利用者の代表交通手段構成(第4 回P .T .)
4 3 .2 % 2 6 .1 %
1 6 .0 %
1 9 .2 %
1 9 .2 %
9 .3 % 1 7 .0 %
4 .9 %
1 5 .0 %
1 8 .1 %
1 .4 % 2 .8 %
0 .7 %
2 .6 %
1 .3 %
1 0 .7 % 1 6 .0 %
1 0 .2 %
2 9 .4 %
1 7 .5 %
3 5 .5 % 4 3 .9 %
3 3 .8 % 6 8 .1 %
3 8 .1 %
0 % 2 5 % 5 0 % 7 5 % 1 0 0 %
東岡崎駅
神宮前駅
新一宮駅
知立駅
新岐阜駅
2)駅前広場等施設現況
■ 円滑な交通結節点機能及び岡崎市の玄関口として求められる広場機能が不足する東岡崎駅北口駅前広場
■ 駅及び駅周辺での安全かつ円滑な移動環境の確保(バリアフリー対応)
・名鉄東岡崎駅の北口駅前広場は都市計画決定面積 4 ,6 0 0 ㎡に対し、供用面積は約 3 ,3 0 0 ㎡(図上計測)
と必要面積が不足しているとともに、南北方向に短い形状にあるため、自動車類の交通処理に問題を有
している状況にある。
・北口駅前広場から市街地を連絡する( 都) 明代橋線への歩行者動線として、( 都) 岡崎一色線に地下連絡通路が
整備されているが、昇降機やスロープは整備されていない。また、名鉄東岡崎駅舎及び駅構内においても
段差を有しているものの、昇降機やスロープは整備されていないため、身体障害者等の円滑かつ安全な歩
行環境の確保が望まれる。
・9 8 年式による名鉄東岡崎駅北口駅前広場の必要規模と現況施設規模を比較すると、交通空間(円滑な交
通手段相互の乗り換えや安全な歩行などの交通結節点機能)で約 1 ,4 0 0 ㎡、環境空間(岡崎市の玄関口
として相応しい交流・景観・防災などの広場機能)で約 2 ,2 0 0 ㎡不足しており、現況(供用)面積と比
較すると約 3 ,6 0 0 ㎡、都市計画決定面積と比較すると約2 ,4 0 0 ㎡が不足している。これを施設別に見
ると、バスバースが計画3バースに対し現況8バースと現況が上回っているが、タクシープールが計画
1 5 台に対し現況8台、一般者バースが計画 1 5 台に対し現況4台と大きく不足している。
・これらから、交通結節点としての円滑な交通処理、岡崎市の玄関口としての広場機能を確保するためには、
現駅前広場の施設配置を見直すとともに、駅前広場に導入する機能の一部を代替する用地の確保や、駅部
(駅舎構造及び駅ビル等)を含めた一体的な機能更新が必要と考えられる。
*1 :9 8 年式とは、1 9 9 8 年に建設省(当時)から出された駅前広場の計画面積を算定する指針であり、駅前
広場利用者より、駅前広場に求められる交通空間、環境空間の各機能を総合的に判断したものである。
*2 :交通空間とは、交通結節点としての機能を担う空間であり、交通手段相互の乗換えおよび歩行が効率的か
つスムーズに行えるよう計画することが必要である。
*3 :駅前広場は、交通の処理だけでなく、都市の広場としての役割を担っている。駅前広場には都市の広場と
しての機能を果たすための空間であり、駅の特性、都市の特性に応じて環境空間を確保する必要がある。
■ 98 年式による駅前広場規模と現況施設規模等の比較
98 年式による算定 現況 不足量
台数 面積 台数 面積 台数 面積
バスバース 3 270 8 ( 1, 100) 0 −
タクシーバース 2 40 2 ( 100) 0 −
タクシープール 15 450 8 ( 400) 7 −
一般車バース 15 300 4 ( 400) 11 −
駅関係業務車両プール − − 6 ( 300) 0 −
車道面積 − 2, 440 − − − −
歩道面積 − 400 − 200 − −
交通空間(上記計) − 3, 900 − 2, 500 − 1, 400
環境空間 − 3, 100 − 900 − 2, 200
合計 − 7, 000 − 3, 400 − 3, 600
都市計画決定 − 7, 000 − 4, 600 − 2, 400
*現況のバース及びプール(面積)には車道面積及び一部歩道面積を含む
■ 東岡崎駅前及び駅周辺の現況
駅アクセス機能を担う明代橋線の狭
い歩行区間
バス出入口における動線の錯綜
(スイッチバック方式) 一般車とタクシーが混在する北口広場
整備済みの南口広場 歩 行 者 通路 が 狭い 北口 バ スタ ー
ミナル
駅 構 内 と 駅 前 広 場 を 連 絡 す る 動 線
での段差
3)自動車交通流動特性
①断面交通量
■ 東岡崎駅北口アクセス道路の交通量は( 都) 岡崎一色線が 12∼13 千台/ 日、( 都) 明代橋線が 10 千台/ 日
・平成 1 6 年 1 1 月の平日に実施した交通量調査結果より、東岡崎駅周辺の自動車交通流動を断面交通量で
見ると、( 都) 岡崎駅平戸橋線(県道岡崎幸田線)では 2 5 ∼2 8 千台/ 日と4車線道路の交通容量に見合っ
た交通量が流動しているが、( 都) 岡崎一色線(県道桜井岡崎線、県道東大見岡崎線及び市道)では 1 2 ∼
1 3 千台/ 日、( 都) 明代橋線(県道東大見岡崎線)では 1 0 千台/ 日、( 都) 伝馬新線(市道)では 1 1 千台/
日と2車線道路の交通容量(都市部の幹線道路8千台/ 日)を上回る交通量が流動している。
・また、東岡崎駅前広場内へ流動する交通は、北口5千台/ 日、南口4千台/ 日であった。
■ 現況自動車断面交通量(平成 16 年 11 月、単位:千台/ 日)
■ 将来路線別自動車交通量推計結果(平成 37 年予測、単位:千台/ 日)
■ 将来交通量推計では東岡崎駅を境に( 都) 岡崎一色線の路線機能は異なる
・将来交通量推計結果(第 4 回 P .T .調査に基づく H .3 7 自動車交通量予測)を見ると、( 都) 岡崎一色線は東
岡崎駅前交差点を境に、西側区間では多車線道路の( 都) 岡崎駅平戸橋線へと流動する交通の影響により
1 5 ∼1 6 千台/ 日と2車線の交通容量を上回る交通量が推計される一方、東側区間では 4 ∼5 千台/ 日に
留まっていることから、( 都) 岡崎一色線は将来的に東岡崎駅を境に東西区間の路線機能は異なるといえる。
・これら区間を利用する交通の経路を見ると、( 都) 明代橋線西側区間では当該区間を目的地とする交通に加
え、( 都) 岡崎駅平戸橋及び( 都) 岡崎一色線周辺市街地と国道1号及び( 都) 伝馬町線周辺市街地といった市
街地相互を南北方向に移動する交通の流入が見られる。
・また、( 都) 岡崎駅平戸橋線及び( 都) 伝馬新線といった鉄道と交差する南北路線の交通量が現況交通量を下
回っているが、これは( 都) 岡崎環状線の整備により南北路線の交通負荷が軽減されたものだと推察される。
■ 将来交通量推計結果(H. 37 現行都市計画道路網配分) (単位:千台/ 日)
③渋滞長
■ 100∼200mの渋滞長が観測されるものの、概ねの渋滞発生箇所が短時間での発生
・ピーク時間帯(7時∼1 0 時)における東岡崎駅周辺路線の渋滞発生状況を見ると、( 都) 岡崎一色線及び
交差路線で渋滞長が観測されたものの、最大渋滞長は 2 0 0 m 未満であり、また、渋滞発生時間帯も概ね
が短時間での発生であった。
・( 都) 岡崎一色線の東岡崎駅西側区間では、( 都) 岡崎駅平戸橋線へ流動する方向で連続的に渋滞が観測されて
いるものの、( 都) 岡崎駅平戸橋線の滞留(( 都) 岡崎駅平戸橋線は常に 1 0 0 m を超える滞留が観測されるも
のの青時間内で滞留車両は概ね捌けるため、渋滞発生は短時間となっている。)による先詰まりの影響と、
交差点の青時間の取り比の問題によるものと推察される。
■ 最大渋滞長(平成 16 年 11 月、単位:m)
④駐車場利用実態の把握
■ 駅北地区の一時預かり駐車場利用台数は減少傾向にある
■ 駅南地区の一時預かり駐車場利用台数は駐車場整備に伴い増加
■ 東岡崎駅の P&R 利用率は平成 3 年から平成 13 年の 10 年間で 4. 5 ポイント減少
・一時預かり駐車場利用台数を地区別(駅北地区2箇所、駅南地区2箇所)に見ると、駅北地区では平成 8
年度をピークに平成 1 5 年度現在、減少傾向が続いている。一方、駅南地区では平成 1 2 年度までは増減
を繰り返していたが、平成 1 3 年度に東岡崎駅南駐車場の整備に伴い、大きく駐車場利用台数が増加した
後横這い傾向にある。
・平成 1 5 年度の利用台数と駐車場容量から需給バランスを見ると、駅北地区では回転率 0 .9 7 とほぼ容量
程度の需要量であるのに対し、駅南地区では回転率 1 .3 4 と駐車場容量を上回る需要が観測されている。
・P T 調査より、自動車による東岡崎駅利用者の特性を見ると、第 3 回調査(平成3年)から第 4 回調査
(平成 1 3 年)の 1 0 年間で P & R ( *1 ) 利用が 4 .5 ポイント減少している。
■ 東岡崎駅周辺一時預かり駐車場における利用台数の推移
■ 一時預かり駐車場利用台数の推移(単位:千台/ 年)
地区 H. 6 H. 7 H. 8 H. 9 H. 10 H. 11 H. 12 H. 13 H. 14 H. 15
駅北地区 110 122 130 127 121 107 99 98 88 86
駅南地区 185 219 230 195 214 193 217 296 278 280
*駅北地区は全年度 2 棟、駅南地区は H. 6∼H. 12. 12 が 1 棟、H. 12. 1∼H. 15 が 2 棟を対象
■ 一時預かり駐車場の需給バランス(平成 15 年度)
地区
年間利用台数
(台/ 年)
日平均利用台数
(台/ 日)
駐車場容量
(台)
日平均回転率
駅北地区 85, 865 235 243 0. 97
駅南地区 280, 061 767 574 1. 34
*駅北地区及び駅南地区とも 2 棟を対象
■ 自動車による駅利用者の特性(パーソントリップ調査)
*1 :P & R (パークアンドライド)とは、自動車を鉄道駅周辺で駐車して鉄道へ乗換える交通手段であり、同様
に自動車からバスに乗換えるケースは P & B R (パークアンドバスライド)という。また、K & R とは、鉄
道駅まで自動車で送られ、鉄道へ乗換える交通手段をいう。 一時預かり駐車場利用台数の推移
0 5 0 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 3 5 0
H .6 H .7 H .8 H .9 H .1 0 H .1 1 H .1 2 H .1 3 H .1 4 H .1 5 駐
車 台 数︵
千 台 / 年︶
駅北地区 駅南地区
自動車による駅利用者の特性(第3 回P .T .)
5 8 .2 % 3 8 .0 % 3 4 .8 %
3 9 .7 %
2 3 .0 %
4 1 .8 % 6 2 .0 % 6 5 .2 %
6 0 .3 %
7 7 .0 %
0 % 2 5 % 5 0 % 7 5 % 1 0 0 %
東岡崎駅
神宮前駅
新一宮駅
知立駅
新岐阜駅
P & R K & R
自動車による駅利用者の特性(第4 回P .T .)
1 8 .6 % 3 5 .2 % 1 5 .7 %
4 7 .5 % 5 4 .6 %
8 1 .4 % 6 4 .8 % 8 4 .3 %
5 2 .5 % 4 5 .4 %
0 % 2 5 % 5 0 % 7 5 % 1 0 0 %
東岡崎駅
神宮前駅
新一宮駅
知立駅
新岐阜駅
4)歩行者・自転車交通流動特性
①断面交通量
■ 自転車は殿橋及び吹矢橋、歩行者は明代橋と橋梁によって集中する交通が異なる
・自転車交通は、東岡崎駅と中心市街地等を連絡する乙川架橋部(殿橋、明代橋、吹矢橋の3橋)で約 2 ,3 0 0
∼3 ,3 0 0 台/ 日が流動しており、東岡崎駅へアクセスする明代橋と比較し、殿橋、吹矢橋といった東西の
隣接架橋で多く観測されている。また、駐輪場が設置されている乙川左岸堤防で 1 ,8 0 0 ∼2 ,7 0 0 台/ 日
の需要が観測されている。
・歩行者交通は、殿橋約 1 ,4 0 0 人、吹矢橋約 8 0 0 人と比較し、東岡崎駅アクセスとなる明代橋で約 4 ,9 0 0
人と、特定架橋に特化した利用が見られ、自転車交通と歩行者交通の流動が異なることが分かった。
■ 自転車断面交通量(日換算値)
■ 歩行者断面交通量(日換算値)
②歩道整備状況
■ 乙川架橋部(3 路線)の歩道幅員は 3m未満
・東岡崎駅北側市街地では、概ねの幹線道路で歩道が設置されており、その歩道幅員も 3 m 以上となって
いる。しかし、これら交通が集中する乙川架橋部の歩道幅員は、殿橋及び明代橋が 2 m 、吹矢橋では 1 .5 m
と狭く、安全な歩行空間が確保されているとは言い難い状況にある。
・また、東岡崎駅南側市街地では、丘陵地といった地形的要因もあり、歩道ネットワークが形成されていな
い状況にある。
■ 幅員別歩道設置状況図
▼ 安全かつ円滑な有効幅員が確保されていない乙川架橋部
3.都市環境及び景観資源の現況
■ 乙川の河川空間及び乙川から望むことの出来る斜面樹林地が重要な緑地空間かつ景観資源である
■ 東岡崎駅近傍には、岡崎城をはじめ岡崎の歴史を伝える歴史的資源が分布している
①公共空間(緑地空間)
・東岡崎駅北側を東西に貫流する乙川は、その河川空間の広がりと堤外地の緑地空間の豊かさ、松や桜をは
じめとする高木の並木により、都市の風格を感じさせる都心地区における貴重かつ良好な公共空間として
の役割を果たしているものの、岡崎公園周辺については、公園内の豊かな緑と河川沿いの緑地空間との一
体感がやや損なわれている感がある。
・また、東岡崎駅北口及び周辺市街地においては、駅前広場をはじめとして公園等の緑地空間の分布は少な
い。
・一方、東岡崎駅南口には、六所神社等の境内林が残るとともに、丘陵地開発後も残された斜面樹林地が、
市街地内の貴重な緑地空間としての役割を果たしているが、上記乙川の緑地空間との繋がりはない。
②景観
・乙川沿岸の景観は、水と緑と建物群により構成される潤い豊かな岡崎市独自の都心景観を形成しているが、
建築物の形態意匠が不揃いで、美しさに欠ける感がある。
・乙川橋梁から南方向を望めば市街地内に残された斜面樹林地の緑を眺望することが出来、市街地景観に潤
いを与えている。しかし、駅前周辺での高層建築物の立地が進むことにより、その眺望は失われる可能性
がある。
・東岡崎駅北口の街並みに特徴は少ないが、乙川沿岸の松の高木は、地区の象徴的な景観要素となっている。
③歴史・文化
・乙川沿いには岡崎の都市の起源とも言うべき岡崎城が岡崎公園内にある。
・東岡崎駅北口は、城下町時代において既に町の一部であったが、戦災にあったことから、その面影は感じ
られない。
・一方、東岡崎駅南口には、徳川家康に縁のある六所神社が今も鬱蒼とした境内林の中に鎮座している。ま
た、その参道には高木の松並木が残り、当時を偲ぶことが出来る。
▼ 乙川と沿岸の緑地空間 ▼貴重な緑地空間を有する岡崎公園 ▼乙川の後背に立地する高層建築物群